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キュウリのゴミ
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2025年1月16日から4月5日の日記です。 日記というのはブリジット・ジョーンズの日記のブリジット・ジョーンズじゃない版です。 B6サイズ。55ページ。 -------------------------------------- 1月16日 両替機って性的だ。両替機に千円札を入れると自動で百円玉が十枚が排出される。両替機が内部で行っている仕事は挿入された紙幣とあらかじめ内部に用意された硬貨の交換だと分かっているのに、どうも生理的な反応が起こっているようにしか思えない。私の見立てでは、上部の挿入口に挿入された千円札は両替機の内部の消化管を通過し、その過程で粘膜から分泌される液によって消化される。栄養を吸収された紙幣は細かいカスに分解され、それぞれのカスがまとまっていくつかの百円玉が作られる。生成された百円玉は機械内部の特定の場所に溜まっていき、ここが満杯になると我慢できなくなった両替機は十枚の百円玉を機体の下部からチャリチャリチャリチャリチャリチャリチャリと漏らしてしまう。あまりに恥ずかしい。そんな姿を目の前で見せられるこちらの気持ちにもなってほしい。最近の両替機はタッチパネルが付いていて千円を百円玉十枚に両替するか百円玉五枚と五百円玉一枚に両替するかを選択できたりするが、やはり昔のゲームセンターにあったような千円札を入れるとたちまち十枚の百円玉を吐き出してしまうタイプが良い。見た目はただの箱なのに動物や人間を模したロボットよりもずっと生々しい。これほどまでに尊厳が守られていない機械は他にあるのだろうか。相当な変態が考えたとしか思えない。
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はじめてのおつかいを観ると必ず泣いてしまうという渾身の嘘
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2024年8月29日から書き始めた日記です。 日記というのは文章版のvlogです。 B6サイズ。43ページ。 ------------------------------------- 9月9日 用事があったので大田区に行き、十五時くらいにやることがなくなったので近くのグラウンドで知らない中学生の野球の試合を観た。江東区のチームと杉並区のチームの対決で、江東区の方は○○シニアという名前のクラブチームで杉並区の方は公立中学校の野球部だった。打席に入る前にバッターが審判に一礼したり、ファウルボールをベンチのメンバーが急いで拾いに行く姿を見て、自分は普段生活する中で礼儀とか義理みたいなものを意図的に軽視しながら生きているけど、外から見ると礼儀正しさというのは美しいものなのだなと思った。みんなが義理を好む理由がわかった。トーナメント方式の公式戦だったので選手たちも一生懸命で、打者が打つと攻撃側のチームの保護者が盛り上がり、投手が打ち取ると守備側の保護者が盛り上がるのが良かった。野球の試合の中で自分が一番好きなシーンである「ピッチャーがフォアボールを出したりランナーを貯めたりした時にキャッチャーが一言声を掛けにマウンドに行くシーン」をこの試合でも見ることができた。このシーンを見るたびに「少し時間をくれ」と審判に要求するのがキャッチャー側であるというのが良いなと思う。バッテリーは二人でひとつなのだという修二と彰的な結束が感じられて羨ましい。この試合でも中学生ながらピッチャーを励ます杉並区チームのキャッチャーの頼りがいが格好良く、それ以降このキャッチャーをずっと応援した。自分が中学生の頃、他人を励ましたことなどあっただろうかと思う。
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良薬は口に苦しTV
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51ページのエッセイ集です。 この本とは関係ないのですが、書類の記入例の氏名欄やアカウントを作る時に例として提示されている架空の氏名って良いですよね。例えば運転免許証の見本に書いてある「日本 花子」みたいな。僕が好きな名前はマイナンバーカードの「番号 花子」と大阪府のホームページに載っているパスポートの「外務 夏子」です。なんとなく番号花子はひとりっ子な気がする。スキミークリニックという脱毛クリニックのアカウントを作る時に提示された架空の氏名は「すき みー」でした。「すき」という姓はすごい。
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中学生になったら部活とかにも挑戦してみたい
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56ページのエッセイ集です。 本の内容とは全く関係ないですがアイスコーヒーで髪を洗ってみたいと思っています。